男女差会話学 バイステックの7原則

男女差恋愛学119。男性の恋愛編。筆者は既婚男性。

恋愛初心者男性に分かりやすく書いているため、女性読者には心外な表現があると思いますがご了承ください。

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バイステックの7原則とは、アメリカの社会福祉学者のバイスティック氏が定義した相談援助技術の原則(1957年の著書)です。相談者の話を聴くときの援助者の心構えや技術のことで、相談支援業務などで使われています。真剣で解決に向けた相談にはこちらをご参考ください。

以下は7原則を高田机上が意訳したもので、公式のものではありません。

1.相談者は十人十色

相談者に同じ人間はいません。似た問題を抱えていても、その人の人間性や価値観、置かれた環境や立場がそれぞれ違うので「この問題にはこれで解決する」と画一的には言えません。悩みのない人はいませんし、みんなそれぞれの地獄があります。

よくあるのが「死にたい」と伝えると「俺も思ったことあるよ。でも努力して克服したよ」「みんなもつらい中がんばってるんだよ」という茶番。人によって「死にたい」の中身も深刻度も違います。援助者や世間と一緒にして考えてはいけません。

対応法も解決法も人それぞれです。援助者は、他の人と比べたり、相手をイメージに当てはめたり、先入観を持たずに対応しなくてはいけません。相談者はパターンにはめられたり、マニュアル的な対応をされると話す気を失います。

2.相談者は感情を表現したい

相談者はプラスの感情もマイナスの感情も表現したいと考えています。悩みには感情が付随しています。社会生活の中ではみんな我慢して抑えている感情があります。衝動的な感情やうしろ向きな感情もありますが、援助者はそれを否定したりせず話を全部聴きましょう。本音や感情を隠して相談されると、表面的な問題にしか対応できません。

援助者は相談者の感情や考えを、決めつけたり先に言ってはいけません。相談者は落胆して「そうです」と言って以後話す気を失います。援助者は「つまり」「要するに」などを使わず、相談者が言葉に迷っていたらじっと待ちましょう。

初回、序盤、男性相談者は感情表現をしづらいので急かさないようにしましょう。話しやすい声かけや環境も必要です。他人から聞こえない場所やタイミングを選びましょう。

3.援助者は感情をコントロールする

援助者は相談者の感情に呑み込まれないようにしましょう。援助者が感情に従っては冷静な対応ができません。「悩む」というのは感情に基づいた行動です。援助者は一緒に悩んではいけません。「あなたはそう思うんですね」と受けとめながら味方になってあげます。

また、援助者は自分の感情に呑み込まれないようにもしましょう。感情的になった相談者は援助者に向かってキレて話すことがあります。相談者は問題に対して怒っているのですが、それが表に出ると話している相手に怒るようになります。それは理不尽で当然援助者にも怒りが湧きますが、どこにどうして怒っているのかを冷静に聴きましょう。

「あなたがそんなことをするのは悲しいです」などの、援助者の感情や感想を伝えていいかは難しいところで、相談者の支えになるのならいいのですが、相談者が自分で出すべき結論を、援助者が恣意的に誘導してしまうのは不適切です。伝え方とタイミングを注意しましょう。

 

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4.相談者は存在を受容してほしい

相談者は自分の価値観や人生経験を基に、がんばって考えたり行動した結果、問題にぶつかっています。それを「間違っている」「無駄だった」と否定すると相談者は話す気を失います。

相談者が上司や親に逆らえないというスタンスなら、援助者が「それを改善したほうがいい」と思っても相談者のスタンスを尊重します。ですがそれを容認する訳ではありません。受容するところがスタート地点であり、そこから改善を目指します。

5.援助者は善悪を判じない

相談者の考えや行動に対して、援助者は「自分のほうが判断力があるから」と善悪や正誤を断じてはいけません。正義や正しさは人の数だけあります。相談者は自分の信念や信仰を否定されたと感じると話す気を失います。

ただし社会的や道徳的に間違っていることは止めるべきです。「それをどう思っていますか?」と訊き、悪くないと思っているのか悪いと分かってしているか確認しましょう。

相談者には「罰則があるからやめる」「怒られるからやめる」ではなく「間違っているからやめる」「自分の意志でやめる」と思えるように導きましょう。

6.相談者は自分で意志決定をしたい

相談者の人生は相談者自身で決めるべきです。援助者は相談者にヒントや選択肢を与えても、答えを授けることはしてはいけません。援助者は答えを与えられると考えることをやめてしまいます。

アドバイスや指示を欲しがる相談者もいます。もし失敗したときに「言われた通りにしたのに」という責任逃れをする場合もあります。援助者が「なんとかしてあげたい」と思っても、問題に直接関与して解決させるのも避けるべきで、相談者が自分で考え、行動し、責任を取るのが相談者の課題克服に対して望ましいです。援助者は相談者の自立を促すことが大切です。

援助者が考える答えと相談者が考える答えが違うこともあります。その場合は相談者の希望する方向に沿うスタンスで見守り、次の問題にぶつかったときはまた相談に乗りましょう。

7.援助者は秘密を守る

相談された内容は口止めされなくても基本的に秘密にしましょう。相談者は自分が話した内容を他人から聞くと援助者のことを信頼できなくなります。業務上の理由で他人に話す必要がある場合は、相談者本人に許可をもらいましょう。

相談者に他人の内密な話を話すと、相談者は「自分のこともこうやって他人に話すのか」と疑うのでやめましょう。

 

恋愛に必要なのは戦略です。男女差を踏まえて恋愛戦略を考えていきましょう。

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※男女差は当てはまらないことが大いにあります。

※書いてある通りにしても良い結果になるとは限りません。筆者は責任を負いません。

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