高田机上育児談話 ギャン泣き抱っこ
前回に続き、みなさんの育児力を測る質問をします。育児経験がない方も考えてみてください。
問2:
店舗でギャン泣きした2歳の子供を抱っこして立ち、歩いて移動して店舗を出る手順を説明しなさい。
子供は説得や交渉に応じないものとする。
子供は抱っこを拒否するものとする。
子供を否応なく抱っこして店舗を出ないといけない状況とする。
どうですかみなさん。
抱っこで気をつけるのは子供が落ちないようにすることです。子供がのけぞったりこちらの顔や体を押したら落ちる危険があります。でも子供がそれをするのは抱っこへの拒否があるからです。
僕はこの状況なら身体拘束はやむを得ないと思います。できるだけ苦痛を与えないようにして、早く店舗を出たほうが自分も子供も周囲にとっても最善だと考えます。ですが羽交い締めしながら抱っこをできると思いますか? 子供が落ちないように、こちらがなるべく攻撃されないようにですよ。
あと、例えばお店で子供が大人の字になって何かを買ってくれと泣いている、それを親がダメだと突っぱねて根比べしている状況は、親のミスだしかなり悪い状況です。これ火事で言ったら全焼レベルで初期消火ができてないということです。
子供がいきなりこの状態になるわけではないので、親が初手から「ダメです」「買いません」の一点張りだからこうなるんですよ。「買えない」と伝えて食い下がられたら、子供の気持ちをインタビューしまくったり代弁しまくったりして、子供の気持ちを全部言葉にして受けとめてあげる必要があります。こちらが喋りまくって子供はイエスかノーだけでもいいです。
子供には「商品が欲しい」の前に、「商品が欲しい気持ちを分かってほしい」が先にあり、それを昇華させてあげれば買えないことを納得してくれやすくなります。
子供がまだ感情表現できないうちは、普段から親が「嬉しかったね」「楽しかったね」「嫌だったね」などと、子供の感情や頭の中にある言葉を通訳してあげましょう。そうしたほうが子供と話がつきやすいので楽になりますよ。
さあ無理やり抱っこして店舗を出ましょう。
高田机上の回答:
明るい声で残念そうに「○○したかったんよね」「○○できなくて嫌よね」と子供の感情を代弁しまくる。
「ちょっとお外で休憩しよう」と提案して反応を見る。→拒否
「お外出たほうがいいから一緒に出よう」と背中を押しながら誘導。→拒否
「お父さんが抱っこしてお外行こう」と提案して反応を見る。→拒否
「ごめん、抱っこしてお外出るよ」と伝え、しゃがんで抱きしめる。
自分の左手で、子供の背中側から、子供の左手首をつかむ。
自分の右手でお尻を支える。左肘で子供の背中を押さえる。
子供が左手を振りほどこうとするのを絶対放さない。
抱きしめて親子で体を密着させる。自分の左耳と子供の左耳を合わせる感じにする。
立ち上がる。
子供の暴れ具合を見る。歩行可能か判断する。無理なら降ろす。
抱っこして歩いて店舗を出る。
子供の右手がフリーですが、体を密着させれば親の体を押してものけ反れないです。親の左耳と子供の左耳を合わせる感じにすれば、子供は右手で親の顔を押すこともできません。これをしていれば頭突きもできません。
右手で殴られるのは防げませんが、子供の意識はつかまれた左手をふりほどくことに行くので、僕は右手で殴られたことはありません。
協力者がいるなら手荷物は全部持ってもらいましょう。手荷物ありでこの抱っこは危険なので、説得を粘るか、手荷物を先に移動させるかその場に置いてあとで取りに来るかするしかないです。こういうことがあるので、子連れの買い物は親2人で行くほうがいいです。
この抱き方が通用するのは2歳までで、3歳以降はパワーがあるので落ちる危険があり推奨できません。
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